まえおき 

特にレバレッジをかけて取引していると、ストップロスを設定していなくてもブローカーの設定しているロスカットレベルまで証拠金維持率が低下すると、ポジションは強制決済されてしまいます。 

レバレッジをかけて取引している手前、強制決済は多少なりとも覚悟しておくべきリスクですが、しかしなるべく強制決済は避けたいものです。 

そのため、この記事では不意な強制決済になりやすいケースや、トレーダー側でできる対策をいくつか紹介します。 

不意な強制決済が起こるケース 

大きく分けて2種類のケースがあります。 

1つは、市場価格そのものが急騰・急落するケースです。 

もう1つは、市場価格は変動していなくてもスプレッドが急拡大するケースです。 

まず、前者の市場価格が突然急騰・急落するケースですが、こちらは例えば次のケースがあります。 

  1. 経済指標が発表されて市場が反応した場合(雇用統計など) 
  2. 要人発言に市場が反応した場合(トランプ発言など) 
  3. 大口が急に買い上げた(売り下げた)場合 

経済指標や要人発言については、スケジュールされているものについてはInvesting.comなどで日程を頭に入れておくとして、難しいのは予定されていない要人発言やファンドの仕掛けです。 

※完全に対策できるわけではありませんが、対策はないではありません。 

では、もう1つのスプレッドが急拡大するケースについて解説します。 

こちらは、大まかに2種類あります。 

1つは、早朝や経済指標発表前後など、「いつ拡大するのか」ということがある程度予測できるタイミングでスプレッドが拡大する、ということです。 

※早朝とは「前日のNYクローズから、東京オープンまでの時間帯」を指します。 

もう1つは、あるブローカーでは全くスプレッドは拡大していないし、拡大するような材料はないにもかかわらず、自分が取引しているブローカーだけで突然スプレッドが(一瞬)拡大する場合です。 

※俗にいう「ストップ狩り」というものです。 

実際、狭いスプレッドを宣言しているブローカーであっても実際に取引してみると、(意図的かどうかは別として)急にスプレッドが数十pips拡大して、すぐに元に戻るということがあります。 

もちろん、早朝でもそういった不意打ちがほとんどないと信頼してよいブローカーもありますが、一方であまりメジャーではないブローカーの場合、ストップ狩りというのは残念ながら結構あるというのが実情です。 

不意な強制決済を避ける方法 

強制決済の種類によって、対策がいくつか考えられます。 

まず、相場の価格そのものが急騰・急落する場合についてです。 

もし、特定のタイミングや時間帯で急騰や急落することがわかっているのであれば、その時間帯はレバレッジを下げるなど証拠金維持率を管理することで対策が可能です。 

一方で問題なのは、いつ発生するかわからない急騰や急落です。 

こちらについては、完全な対策ではありませんが「分割エントリー」をすることによって、ポジションすべてが強制決済されることを回避できます。 

例えば、ドル円を1.00Lotトレードする場合であっても、1回で1.00Lot取引するのではなくて、0.05Lotずつ20回に分けてエントリーするということです。 

こうすることによって、強制決済がポジション1つずつにおいて判定されることになり、よりぎりぎりまで持ちこたえることができます。 

※一方ですべてロスカットされた場合、資金が限りなく0になりますので、そのリスクも承知の上で行ってください。 

また、不意なスプレッド拡大、とりわけストップ狩りについてはブローカー選びを徹底することで、(トレードスキルとは別に)対策することができます。 

ブローカーは公式サイトなどでスプレッドを公表しているものもありますが、実際のスプレッドの変動は実際に利用してみるまで分からないものです。 

そのため、スプレッドを記録するインジケーターでデモ口座を1日動かしてみると、実際のスプレッド変動の模様がわかります。 

スプレッドを記録するインジケーターはいくつかありますので、「スプレッド 記録 インジケーター MT4」などで検索してみるとよいでしょう。 

また、ほかの記事でも何回か言及しましたが、大切な資金を預けてトレードするのであるから、トレード手法についてはもちろんのこと、取引するブローカーもしっかりと選ぶことを強く推奨します。 

一般的に、新興ブローカーであまりにも派手なボーナス(一般的に100%を超えるボーナスや1万円以上の無入金ボーナスなど)を展開しているところは、ボーナス以外の基本スペックに投資を怠っていることがあり、約定しなかったり、スプレッドが急拡大したり、あるいは突然ログインできなくなって損失が出ても対応してもらえなかったり、といった不具合が生じる可能性があります。 

以上のことをまとめると、①経済指標や要人発言などの事前情報はできる限り収集しておくこと、②リスクの高い時間帯はレバレッジを普段よりも抑えること、③分割エントリーをすること、④ブローカーをしっかりと選ぶこと、などが推奨されます。 

総括 

トレード予想が外れてロスカットされるならまだしも、上下動で振り回されてロスカットされるのは、トレーダーにとって非常に不本意な経験です。 

もちろん、相場は何が起こるかわかりませんから100%の対策はできません。 

しかし、トレーダーとしてできる限りの対策をやっておくことは必須だといえます。