ビックボスレビュー

ビッグボス(Big Boss Holdings Company Limited)は、2013年に設立されたブローカーです。セントビンセント及びグレナディーン諸島の金融ライセンスを保有しています。 海外FXブローカーとしては標準的なスプレッドと、最大555倍のレバレッジ(ロスカットは証拠金維持率20%)を提供しています。

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長所
  • 最大レバレッジは555倍で、ロスカットレベルは20%
  • 不定期にボーナス制度を実施し、顧客に還元している
  • MT4を取引プラットフォームとして提供している
  • 公式ウェブサイト上ではNDDや狭いスプレッドをアピール
  • セントビンセント・グレナディーン諸島の金融ライセンスを保持
  • 海外FXでは唯一といってよい、国内銀行送金による出金に対応
短所
  • ゼロカットの執行条件があいまいで安心してトレードできない
  • プロモーション活動による還元自体にはあまり積極的ではない
  • MT5やcTraderなどはサポートせず、バラエティに乏しい
  • 実際NDDかどうか疑問があり、スプレッドも実際狭くない
  • ライセンス自体はかなりマイナーであり、信頼性はほとんどない
  • 顧客の資金管理は分別管理と、最低限の信頼性しかない
ブローカーの特性
  • ボーナス制度
  • 取引コスト
  • 入出金
  • 日本語サポート
  • 教育プログラム
  • 信頼性・ライセンス

ボーナス制度

ビッグボスは、あまりボーナス制度に積極的ではありません。

なお、執筆時点においては期間限定で新規口座開設キャンペーンを実施しています。

但し、キャンペーン概要を見てみると付与された5,000円の出金条件はかなり厳しめです。

「該当の口座で10Lot以上の取引」とありますが、1Lotの取引は10万通貨を意味するため、10Lotの取引は100万通貨の取引ということになるからです。

もちろん、他のブローカーでもボーナス(口座開設ボーナスや入金ボーナス)は、そもそも出金できなかったり(XMなど)、出金には厳しい条件が課されていたり(FBSなど)します。

ビッグボスが行っているプロモーションは、あくまでおまけ程度だと考えたほうが無難であり、スプレッドなどのその他の要素を重視することをお勧めします。

取引条件

スプレッド・手数料及びレバレッジ・ロスカットについては、下で項目を改めています。

その他のビッグボスの特徴は、NDD方式を採用していることです。

但し、ビッグボスのNDD採用については疑問点がないわけではありません。

「評判の検証」の箇所で具体的に解説していますが、もし本当はNDDでないのだとしたら、国内FXブローカーではなくこちらを利用するメリットは小さいといえます。

FOCREX口座について

ビッグボスは「スタンダード口座」「プロスプレッド口座」のほかに、FOCREX口座も提供しています。

この口座は、取り扱い銘柄が仮想通貨の現物取引のみとなっています。

つまり、ビッグボスが運営する仮想通貨取引所といってよいでしょう。

また、他の2口座と異なり、追証があるなどの特徴もあります。

スプレッド・手数料

ビッグボスのリアルタイムでのスプレッドは、トップページにて公表されています。

また、手数料については「取引、口座の種類について」の箇所に記載があります。

  スタンダード口座 プロスプレッド口座
USDJPYスプレッド 1.5pips 0.5pips
EURUSDスプレッド 1.7pips 0.6pips
取引手数料 Forex,CFD:なし その他:1Lot片道0.2% (往復0.4%) 1Lot片道4.5USD (往復9.0USD)

※スプレッドは変動します。特に早朝のNYクローズ後や、経済指標発表前後においてはマーケットの流動性が低下することから、スプレッドが急に拡大することがあります。

レバレッジ・ロスカットレベル・ゼロカット(追証)制度

レバレッジ・ロスカットレベルについては「取引、口座の種類について」の箇所に記載があります。

  スタンダード口座 プロスプレッド口座
レバレッジ 最大555倍 CFDは50倍固定 仮想通貨ペアは5倍固定 最大555倍 CFDは50倍固定 マイナー通貨ペアは50倍固定 ※仮想通貨は取り扱いなし
ロスカットレベル 証拠金維持率20% 証拠金維持率20%
ゼロカット制度 ゼロカット制度採用 (追証なし) ゼロカット制度採用 (追証なし)

やや不透明なビッグボスのゼロカット(追証)制度

海外FXブローカーの最大の特徴の一つである、ゼロカット制度ですが実際の運用は各ブローカーによってまちまちです。

その中で、ビッグボスは追証なし(ゼロカット)が適用されない場合として、次の3つを挙げています。

  • 2つの口座で両建取引を行った場合
  • 指標発表時などの、市場の変動性が高い時間帯を狙った取引
  • ビッグボスの判断により公平性の欠ける取引をした場合

特に3つ目の「ビッグボスの裁量」が具体的にどのような場合を指すのか、ということは明確ではなく、かなりのブラックボックスとなっています。この点、信頼性の観点でやや問題があるといわざるを得ません。

取引プラットフォーム・ツール

ビッグボスの取引プラットフォームはMT4です。

MT4は、海外FXブローカーのほぼすべてでサポートしているプラットフォームです。 また、MT5やcTraderなどの他の取引プラットフォーム・ツールはサポートされていません

ビッグボスの提供するMT4には、以下のバリエーションがあります。

PC版MT4

  • Windows版
  • Mac版

スマホ・タブレット版MT4

  • App Store版
  • Google Play版

Web版MT4

Web版

顧客サービス

ビッグボスのサポートしている言語は「English」「日本語」「简体中文」「繁體中文」です。

ウェブサイトの日本語化や、日本人スタッフによる日本語サポートは他のブローカーと比較しても、良好なレベルです。

お問い合わせは、問い合わせフォームのほか、チャットサポートも提供されています。 一方で、電話による問い合わせ(コールバック含む)は対応していません。

教育プログラム

ビッグボスは、オンラインセミナー(ウェビナー)などトレーダー教育プログラムを提供していません。

教育プログラムを希望する場合には、XMなど他のブローカーを利用する必要があります。

口座開設方法

ビッグボスの口座開設方法は2つあります。

1つは「クイック口座開設」です。

こちらは、口座開設後本人確認書類などの提出・審査を行います。したがって、取引はできるものの出金するためには、後で本人確認書類などを提出しなければなりません。

もう1つは「通常の口座開設」です。

こちらは、本人確認書類などの審査を行った後、口座開設を行います。

なお、新規口座開設後、追加口座の開設も行えます。

必要書類について

クイック口座開設では、未提出でも取引ができますが、最終的には以下の2種類の書類を提出しなければ、出金手続きを完了できません。

なお、本人確認書類と住所確認書類はそれぞれ別の書類である必要があります。

  • 本人確認書類:公的機関から発行された証明書で、顔写真、氏名、有効期限 の3点が確認できるもの。
  • 住所確認書類:氏名、現住所、発行日 の3点が確認できるもの。

クイック口座開設

トップページなどから「クイック口座開設」を選択します。

クイック口座開設では、規約(英文)の同意と必要事項の記入のみで口座開設が完了します。

通常の口座開設

トップページなどから「新規口座開設」を選択します。

通常の口座開設では、クイック口座開設と比較してステップが増えています。

クイック口座開設と違い、本人確認書類などを用意してアップロードする必要があります。

英語表記による入力方法

トレードビューの出金フォームでは、出金に必要な情報のほか「出金理由」や「Tradeview口座を解約しますか?」などを記入します。

住所や氏名など、必要事項はすべて英語で入力する必要があります。

特に住所表記は、日本式と英米式では表記方法が異なりますが、ビッグボスの場合には日本人スタッフが常駐しているので、日本式(都道府県名、市町村名、番地、建物名の順番)で入力しても、対応してくれます。 また、英語での住所入力に困った場合にはサポートに問い合わせるか、または無料の住所変換サービス(「英語 住所 変換」などで検索)を利用するとよいです。

口座開設の審査が完了し、口座が開設されるとその旨のメールが送られてきます。

ログイン情報(口座番号、パスワード、サーバーなど)をもとに、MT4にログインしてください。

入金方法

入金方法は、以下の5種類です。

国内銀行送金での入金 三井住友銀行の口座に振り込み入金します。 但し、5万円未満の振り込みの場合には入金手数料が1,000円差し引かれます。5万円以上の入金の場合には、手数料は無料です。
クレジットカードからの入金 利用可能なカードブランドは、VISA及びMasterCardです。入金手数料は、金額にかかわらず無料です。
海外銀行送金での入金 海外銀行送金で振込入金します。 手数料はすべて自己負担であるため、日本人顧客は利用するメリットがありません。
ビットコインでの入金 入金先ビットコインアドレスを作成し、そのアドレス宛にビットコインを送金します。入金手数料は、金額にかかわらず無料です。
BXONEでの入金 オンラインウォレットであるBXONEを利用して入金します。入金手数料は、金額にかかわらず無料です。

出金方法

国内銀行送金(のみ)で出金することができます。

出金にあたっての注意事項は次の4点です。

  • クイック口座開設で口座を開設した場合には、事前に本人確認書類などを提出し、承認を受ける必要があります。
  • 事前に出金したい銀行口座の登録を済ませておく必要があります。
  • クレジットカードで入金した金額については、入金から原則60日以内は銀行に出金することはできません。
  • 出金手数料は(日本円口座の場合には)一律2,000円です。

評判の検証

ビッグボスが自らアピールしているポイントや評判として流布している点につき、事実に即しているかということを検証します。

「狭いスプレッド」について

スプレッドは、ブローカーのプロモーションにとって重要な位置を占めています。

ビッグボスも例外ではなく、公式ウェブサイトにおいて「業界最高クラス」のスプレッドとアピールしています。

したがって、実際に海外FXブローカーでトップクラスといえるスプレッドを提供しているTitanFXや、海外FX最大手のXMと比較してみます。

  ビッグボス TitanFX XM
USDJPYスプレッド 1.5pips 1.2pips 1.9pips
EURUSDスプレッド 1.7pips 1.2pips 1.8pips

※いずれもスタンダード口座の数値です。

※スプレッドはあくまで参考値です。

その他の通貨ペアを見ても、ビッグボスが特に優れたスプレッドを提供しているものは見当たりません。

結論としては、ビッグボスのスプレッドは海外FXブローカーとしては標準的であり、この水準のスプレッドであるならばXMのようにボーナスなどのプロモーションをもう少し力を入れて行ってもよい、といえます。

「追証なし」について

追証がない、つまりゼロカット制度の採用についてです。 ゼロカット制度採用は、海外FXブローカーとして常識的であり、比較にあたっては採用の有無というよりも、実際の運用がどうなっているのかということが重要です。

すでに取引条件の項目で述べましたが、ビッグボスのゼロカットの適用条件には、ややブラックボックスな(つまりビッグボス運営の裁量によって問題が起こりそうな)点があります。

トレーダーとしては、ゼロカットがあるからこそハイレバレッジでトレードできるわけであり、ゼロカットの基準があいまいだと安心してトレードするのが難しくなります。

NDDについて

ビッグボスは、NDD方式であることや、約定力が優れているということもアピールしています。

まず、NDD方式についてですが、実際にあるブローカーがNDDなのかDDなのかということを客観的に確かめる方法は、顧客にはないといってもよいです。

しかし、ゼロカットの執行条件などが(解釈によっては)厳しくなる点などを加味するならば「実はDD方式であり、カバー取引が間に合わないことを恐れているのではないか」ということも考えられます。

もちろん、ビッグボスは2013年からの運営実績がありますから、その点では信頼できますが、NDDブローカーであるかも含めて不透明な部分があるのは、トレーダーとしては不安です。

約定力について

こちらは、ビッグボスのサーバーがEquinix社に置かれているということからしても、すでに約定力で優れた評価を得ているTitanFXと同等の約定が期待できます。

Equinix社は、FXブローカーだけではなく世界の主要銀行やリクイディティプロバイダーもサーバーを設置している定評あるデータセンターです。

ライセンスについて

執筆時点(2019年9月)において、ビッグボスはセントビンセント及びグレナディーン諸島の金融ライセンスを保有しています。

しかし、このセントビンセント及びグレナディーン諸島というのは、人口10万人ほどのカリブ海の小国であり、ライセンスとしての権威はほとんどないといってもよいでしょう。

※参考までに、XMはセーシェルの金融ライセンスを、TitanFXはバヌアツの金融ライセンスをそれぞれ保有しています。

しかも、2016年まで保有していたとみられるニュージーランドの金融ライセンスの記載が、現時点ではなくなっている点も不安材料です。具体的な理由はわかりませんが、ニュージーランドの金融ライセンスは審査が厳格であることから、何らかの理由でライセンスが停止されたものと考えられます。

資金管理について

ビッグボスの資金管理は「分別管理」となっており、FXブローカーの資金管理体制としては最も信頼性が低いものとなっています。

※国内FXブローカーは法令により信託保全を義務付けられており、万が一ブローカーが破綻した場合でも資産が返却されるようになっています。

しかも、分別管理先の銀行名が明らかではありません。

利用者がまだまだ少ないことからしても、資本の流動性についてはやや不安を感じます。

出金について

トレーダーとして気になるのは「無事に出金ができるのか」ということです。

2013年より日本人顧客へサービスを提供しているビッグボスですが、執筆時点(2019年9月)では、出金拒否や利益取り消しなどの悪い噂は確認できません。

その点では、ある程度の信頼はできるブローカーだということもできます。

総括

ビッグボスのブローカーとしての地位は「可もなく不可もなく」つまり「並み」です。

それは、信頼性という観点だけではなく、スプレッドやボーナス、約定力などの取引環境も含めてです。

もし、XMなどの定評あるブローカーのアカウントを保有しているのであれば、あえてビッグボスに追加口座を開設する必要はないのではないか、ともいえます。

ただ、日本人顧客向けのプロモーションは、今後注力されていく可能性があり、もし今後スプレッドがさらに狭くなったり、ボーナス制度が充実してきたりするようであれば、ビッグボスに口座を保有しておく独自の意味が出てくるかもしれません。

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